modeler:
 
おひつじ@tak
 
machine:
 
 
MAZDA 717C LM1983
 
comments:
 
あああ ポロリもポロリの大ポロリ、
こんだけ遅れて完成してポロリの末席に加えていただくのもおこがましいのですが、
恥ずかしながらの36週遅れのゴールでございます。

1983年、マツダがルマンへ本格参戦するべく、
それまでのRX-7ベースのシルエットフォーミュラ・マシンに替えて新開発したグループCカー、
717Cであります。
この年に新設されたグループCジュニア・クラスからエントリーし、
見事クラス優勝&1・2フィニッシュを遂げました。
日本人による日本人のクルマ、そして全て日本人ドライバーによって成し遂げられた快挙で、
まさに「じゃぱんパワー」のテーマにぴったりの個体なんではないかと、ネタ選択には自己満足しております。

ムーンクラフト由良拓也氏デザインによる空力とグランドエフェクトを追求したマシンは、
独特の丸いノーズと狭いリアトレッドにより他とは違う個性的な外観により
「そら豆」の愛称を得ましたが、現実にはCカーとしてまだまだ未成熟だったようですね。

83年と言うと、ちょうどホンダが第二期F1参戦を始めた年で、
この頃から日本のメーカーがルマンなど世界の舞台へ続々と参戦していく時代でした。
自分がモータースポーツに興味を持ったのもこの頃からでしたが、
ルマンでの快挙は当時あまり印象に強くなく、本当に日本のチカラを実感したのは8年後、
787Bによってルマン総合優勝を遂げた時でしたね。
しかし、その原点にあるのがこの717Cです。時代を経てこのマシンを知り、
今このキットを完成させられたことは、何ともうれしい限りです。

80年代の日本は、まさに世界に追いつけ追い越せのパワーに満ちていました。
やがてバブル崩壊によってその勢いは急速に力を失って行きますが、
今振り返ると虚飾や拝金主義だけでない、
本当の輝きも確かにあった時代だったと思います。
くしくも震災の仕打ちを受け、立ち直るために日本のチカラが求められてる今、
「あの頃」世界に立ち向かったこのヘンテコな「そら豆」の活躍に
「じゃぱんパワー」の原点を見つけてみるのも、また一興・・・。

キットはプロバンスムラージュによる1/43レジン・モデルです。
初版はいつなのか分かりませんがおそらく実車同様80年代のキットなのではないかと思います。
それだけに、普通に組むにも使えないパーツも多かったですが、
自作・改造を適度に盛りこんで、素組みからそれほどかけ離れない完成になったと思います。
特徴的なリアカウルのルーバーを埋めてしまうという不本意な改造もしてしまいましたが・・・。

何はともあれ、こんな忘れられがちな名車を作る機会を得て、色々と楽しかったです。
主催者様、参加して盛り上げて下さったお仲間様、ありがとうございました。
またの機会を楽しみにしております。
 


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